バイク用ヘルメット選びの参考に、安全規格について調べてみた

バイク
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バイクに乗るのを再開したものの、よくよく考えてみたらヘルメットがけっこう古いんですよね。

5年前に買ったものなので、ぼちぼち交換かなと。

ということで、どんなのがあるかな〜と色々調べていて気になったのがヘルメットの安全規格について。

安全性能はしっかりしていてほしいところですが、単に〇〇マーク(規格)認証、と言われてもそれがどれくらい凄いのか、いまいちピンときません

ということで、今回は

  • 安全規格にはどういうものがあるのか
  • それぞれどういう基準を満たせば認証されるのか

について調べてみることにします。

知っておくと、ヘルメット選びの材料になるかもしれません。

PSC規格

消費生活用製品安全法という法律で取り決めされた、日本で販売するには必ず満たしていけないといけない規格PSCです。

輸入品であっても、国に申請して認定されていれば日本で販売することができます。

認定されるには、下記の別表1で指定された技術基準を満たしていなければなりません。

e-Gov 法令検索
電子政府の総合窓口(e-Gov)。法令(憲法・法律・政令・勅令・府省令・規則)の内容を検索して提供します。

けっこう長ったらしいのでざっくりと抜粋すると

  • 通常の使用で経年劣化が性能に影響しないこと
  • 皮膚に有害な影響を与えないこと
  • 金属部品に関する基準 (耐食性 or 防錆処理)
  • 形状、構造に関する基準
  • 衝撃吸収性試験に関する基準
  • 耐貫通性試験に関する基準
  • 保持性試験に関する基準

に関して書いてあります。

SG規格

こちらは製品安全協会が認定している規格です。

PSCマークと違い、必須ではありません。あくまで任意で取得できる規格という扱いです。

こちらの技術基準は下記に載ってます。

https://1337aa23-aaa6-41bc-ae68-70b326df477a.filesusr.com/ugd/c4350a_2fd1e3412ce04a6596739ebe97379965.pdf

基本的に、技術基準としての観点はPSCマークと同様です。

衝撃吸収性試験、耐貫通性試験、保持性試験に関する基準はPSCマークと同様でした。

ただし、こちらは製品の欠陥により消費者が怪我などをした場合に保険金が支払われるようになっています

また、SG規格では基準がPSCより具体的に数値化されていたり(例えば、PSCではヘルメットの重さは「首や肩に負担がかからない重さ」と書いてあるが、SGでは「2kg以下」と決まっている)、細かい形状について言及しています。

加えて、SGでは技術基準の具体的な確認方法についても触れています。

SNELL規格

世界一厳しいと言われている規格らしいです。

およそ5年に1度内容が見直され、その都度基準が厳しくなるという特徴があるようです。

2020年現在では、認証試験として9種類の試験について記載されています。どんな試験をしているか動画でも確認できるのでわかりやすいです。

Snell helmets certification - Testing

ざっと項目を書き出してみても

  • 耐衝撃性試験
  • 保持性(ロールオフ)試験
  • 保持装置強度試験
  • チンバー剛性試験
  • 耐貫通性試験
  • シールド貫通試験
  • 耐熱性試験
  • 前頭部拘束試験
  • チンバー耐衝撃性試験

と、今まで述べてきた規格よりも多くの観点で評価しているのがわかると思います。

シールドの強度や耐熱試験なんかもみているんですね。

JIS規格

Japanese Industrial Standard の略で、安全性だけでなく製品の互換性や効率化、公正性などの観点から制定された規格です。他の規格とはちょっと狙いが違う感じですね。

日本産業標準調査会:ログイン画面

JISの中での安全性試験は、他の規格同様

  • 衝撃吸収性
  • 耐貫通性
  • 保持装置強度
  • 保持性(ロールオフ)

を見ているようです。

どれも日本の規格だからか、PSCやSGと同じような基準ですね。

ただ、図表を使って寸法や試験条件を説明してくれているのでどういう基準なのかがわかりわすいです。

MFJ公認

日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ) 公認競技に必要となる規格です。

http://www.mfj.or.jp/user/contents/shop/authorized/document/2017mfj_kounin_helmet_kisoku.pdf

JISとSnellの中間くらいの厳しさ、というイメージでしょうか。

基本的にはJISの基準を満たしていればよく、所々Snellと同じ規格が求められるといった感じです。

なので、Snellが満たされていれば自動的にMFJ公認のスペックを持っていることになります。

規格別にみる製品例

リード工業 ジオーネ

SG規格を満たすフルフェイスヘルメット。シンプルながら個人的には好みのデザインです。しかも価格が2万円を切っており大変リーズナブル。

アライ HRイノベーション

こちらはJIS及びSnell規格を満たすヘルメット。楽天だと2万円台でした。

世界一厳しい企画といえど、意外とこれぐらいの価格で買えるもんなんですね。

MHR LS2 BLAST

MFJ公認のヘルメットながら、2万円を切るという安さが特徴です。

LS2のヘルメット自体は学生時代から使ってたんですが、これの存在を知らなかった…笑

ちなみにここのヘルメットはけっこうサイズが小さめなので、思ったよりもワンサイズ大きめを買った方が良かった印象があります。

まとめ

ヘルメットの安全規格について調べてみました。

ここには書いていない海外の規格もありますが、とりあえず日本国内で使うことを想定すると、ここで書いた5つを押さえておけばいいのかなと思います。

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