無料で始める制御工学講座①導入篇

制御工学
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まえがき

このブログでは、これまでに何度か制御工学に関する記事を書いていますが、内容としては概論的なところに留めていました。

↓これまでの記事まとめ

制御工学に関する記事をまとめました
これまで、何度か制御工学に関する記事を書いてきましたが、特にカテゴリを作るでもなくバラバラと書きっぱなしにしていたので、まとめて見返すときにアクセスしづらいという点が気になりました。 そこで、目的別に、制御工学に関する当ブログの記事をまとめ...

とはいえ、実践的に学ぼうと思うと専門学校ないし大学にいかなければいけないので、例えば、社会人になってからちょっと勉強したいな〜と思ってもなかなかハードルが高い学問ではあります。

なんとかこういうハードルを下げれないかな、というところで思いついたのが、私が院生時代に専門学校の講師をしていた時の講義資料を一部公開すること。

ただ、改めて見返してみたんですが…本筋に対してけっこう蛇足が多くて逆にわかりにくくなってしまった感がありました(苦笑)

生徒に興味を持ってもらいたくて、話が脱線しまくったんだと思われます…。

ということで、昔の講義内容をもっとスリムに要約してこのブログに書いていこうと思います。

最終目標は、制御理論をツールとして使えるようになること。

背景となる理論とかの詳しいところは一旦置いといて、とりあえず制御系設計の手順だけでも覚えといてもらえると、より詳しく理解するための足掛かりになったり、それなりに役には立つかなと思います。

まず今回は第1回ということで、これからの下準備として、制御系設計に用いるツールについて書きます

無料で使える設計ツール

実際に制御系設計を行うには、ある程度の難しい手計算が必要だったり、シミュレーションのためにMATLABのようなソフトが必要だったりします。

ここではなるべくそこのハードルを下げるため、下記のフリーソフトを使うことにします。

Maxima

Maxima, a Computer Algebra System
Maxima is a fairly complete computer algebra system written in Lisp with an emphasis on symbolic computation. It is base...
Maxima入門 Maximaのインストールから簡単な数式、グラフ作成まで
Maxima入門(マキシマ)では微分や積分、行列などの数式を代数的に解く無料の数式処理ソフトMaximaの入門サイトです。Windows環境の日本語化やGnu plotによるグラフ作成まで使い方を紹介しています。

手計算のハードルを下げるために使います。

微分・積分などを含む演算、さらには微分方程式を代数的に解くことができるので、難しい式変形などがサクッとできて便利です。

ちなみに有償のソフトだとMathematicaMaple が有名ですが、どちらも数十万円単位でお金がかかるので、個人で所有するにはかなりハードルが高いです。。

Scilab

Scilab | Scilab
Scilab - Wikipedia

MATLABと似たような機能をもつフリーソフト。ただし互換性はありません。

数値的に方程式を解くことで制御器の設計を行ったり、その結果をシミュレーションしたりすることができます。

Scilabに内蔵されている Xcosという simulink もどきの機能を使えば、視覚的にもわかりやすくシミュレーション環境を構成できます。なので、非常に手軽に制御系設計を学ぶことができます。

本日のまとめ

ツールとして制御理論を使えるようになることを目標とし、過去の講義内容をこのブログに書いていきます。

今回は下準備として、無料で使える設計ツールについて書きました。

次回は制御対象の記述の仕方と、安定性という概念について書いていきます。

参考図書

過去の講義では教科書として下記の書籍を使っていました。(演習問題を出したりするのに使っていました)

自分でやってやるぜ、という方は一読いただければ勉強になるかと思います。

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