帰国して改めて思うのが、夏の蒸し暑さ。特に車内は、日中外に数分停めておくだけでサウナのように暑くなりますよね。
この暑さ、もうちょっとどうにかならんのかなというのを発端に色々考えてみて、どういう仕組みのものがあれば万事解決になるんだろうか…というのをあれこれ考えたので、なんかのネタになればと思って備忘録的に残しておきます。
エアコンを使えば涼しくなるけど…

熱中症対策としてよく言われるのがエアコンを使うこと。
確かに涼しくはなるし、使わずに体調崩したら元も子もないので異論はないんですが…
エアコンの原理って、要は室内の熱を奪った分を室外に放出してるので、相対的に外がもっと暑くなる原因にもなってるんじゃないかと思われます。(実際、ヒートアイランド現象の要因としてエアコンや車などの人工排熱が挙げられてます)
なので、理想的には「排熱をしないで冷やす」ことができればみんなwin-winなのでは?と思い至りました。
冷却の原理について調べてみた
そもそもどういう原理で冷やすのか?というのをあんまりよく知らなかったので調べてみたしたが、大きく3つぐらいに大別されそうです。
(科学的に厳密な表現ではないかもしれませんがそこはご了承ください)
熱を「他所に移す」
エアコンに代表される技術で、ある部分の熱を別のところに移す、という考え方。
エアコンでいえば圧力変化とか気化冷却とか色々組み合わせて熱を移動させるし、ペルチェ素子という半導体は電気を流すと片面が冷たく、もう片面が熱くなる性質があり、小型の冷温庫に応用されています。
どちらも考え方としては熱を移動させることで、ある部分を冷やすというものになります。
熱エネルギーを「使う」
1番わかりやすいのが気化冷却で、液体が気体になるために熱エネルギーを使うことで周囲の温度を下げることができます。
気温が高いということは気温が低い時よりも相対的に空気中の熱エネルギーが高いはずなので、その熱エネルギーを使って何か仕事させられれば(何かに転換できれば) 温度を下げることができるはず…ただし熱の出入りがない前提ですが。
熱を放出する
1つ目と似てるっちゃ似てるんですが、放射冷却という現象があります。
温度をもつものは常に赤外線(熱)を放射しており、普段はいろんなものから反射されるので温度を保っていますが、夜間の空など返ってこない方向に放射し続けることで冷却されるという現象です。
黒いものの方が熱を吸収しやすいとかいうのはこの辺の性質が関係してます。(逆も然りで、黒い方が熱を放出しやすい)
日本の場合は湿気がネック

手っ取り早い冷却手段の一つとして気化冷却がありますが、日本の場合は高温に加えて多湿なので、そもそも空気中に水分が飽和してたりすると気化できません。なので除湿も同時に考える必要があります。
結露させるか、吸湿するか
空気中の水分を取り除く方法は大きく2つで、
- 除湿剤などに吸着させる
- 空気を冷やして結露させる
のどちらかになります。
後者はエアコンを使えば原理的にそうなる(冷却した段階でエバポレータに結露する)ので勝手に除湿されるため、エアコンが日本の夏には有効とも言えるわけですが、室外へ熱を垂れ流してることを考えるとそこはどうにかならんのかな…と思うわけです。
前者の場合も、化学反応を起こして水を吸収するか、水を分子レベルで吸着するかで吸収速度や量に差がありますが、一般に素早く吸湿できるものは不可逆変化で使い捨てになるっぽいです。
シリカゲルのように加熱して吸着した水分を蒸発させることで再生出来るものはありますが、吸湿する速度は遅いので、吸湿スピードと持続可能性はトレードオフみたいな関係にあるようです。
太陽熱を逆手に取って除湿&冷却システムを考える
上記を踏まえて夏の暑さに対して有効な手段を考えた時、「太陽熱そのものを使って涼しくできないか?」という発想に至りました。
特に車内を考えると、日中は際限なく太陽が降り注ぐのでずっと外から熱としての仕事を加えられてるわけで、逆にそれを転用できれば一石二鳥な気がします。
ということで、太陽熱を用いて除湿と冷却を同時に行う仕組みができないかを、まずは車内レベルで考えてみました。
目指すこと
- 電力を使わずに、車内を快適な温度・湿度に保ちたい
- エアコンのような“熱を移すだけ”の冷却ではなく、もっと本質的に「熱を使って涼しくしたい」
考えたアプローチ:パッシブな除湿+気化冷却サイクル
車の例で言うと、除湿のためにエアコンを駆動するのは走行中はいいのですが、エンジン停止時にエバポレータに結露水がついているとそこから雑菌が繁殖して臭いやカビの原因になるので、その辺も考慮してすると、どのみちエアコンに頼らない除湿が不可欠になります。
(これは家のエアコンも同様)
なので、再生可能な除湿剤を使って断続的に吸湿しつつ、吸湿した水分を分離して回収し、一部を気化させるための冷却に回せればベストなのではないかなと思います。
基本の考え方
- 車内の湿気を除湿剤で吸収する
- 太陽熱で除湿剤を加熱し、水分を蒸発させて再生する
- 出てきた水蒸気を凝縮して水として回収する
- その水をミストとして散布 → 気化による冷却効果を得る
- 電力は使わず、太陽光や太陽熱で駆動(ファンやアクチュエーター)
構成アイデア(DIY向け)
まずは、なるべくお金をかけずにできそうな方法で考えてみます。
| 機能 | 材料例 | 備考 |
|---|---|---|
| 除湿剤 | 再生型シリカゲル | 天日干しで再生可能な B型が望ましい? |
| 除湿剤再生部 | 黒色ケース、透明フタ | 太陽熱+温室効果で 加熱再生 |
| 水回収 | PETボトルとか | 温室効果で蒸発させた水分をフタ付近で結露させて回収 |
| ミスト生成、冷却 | 超音波式加湿器(小型) USBファン | 太陽光電池で駆動すればいけるか? |
この手法のメリット
- 太陽熱を“避ける”のではなく、“利用する”ことができる
- 熱エネルギーを活用して水を循環・気化させることで冷却を実現
- 湿度を下げることで、気化冷却の効果をさらに高める
- 電気を使わず、持続可能な方法で「涼しさ」を得られる
今後の課題と展望
- 除湿剤の再生で発生する水蒸気をどうやって効率よく集めるか?
- 吸湿・再生の装置をどのように配置・分離して回すか?
- 熱を使ってファンや弁などを動かすメカニズム(バイメタル、パラフィンなど)の導入
まとめ
降り注ぐ太陽光と熱を敵ではなく、味方に変える(利用する)という発想で、除湿と冷却を両立する仕組みを構築できれば、ゆくゆくは車内に限らず建物だとか、もっと大きな規模で役に立つかもしれません。
ちょっとしたDIYでの実験や検証を通してこういうのを考えてみるのも楽しいんじゃないかなと思います。
(まぁ個人的には楽しいっていうか、真面目にこの暑さをどうにかしたいというモチベーションのほうが高いですが)
参考になりそうな素材・パーツ例(Amazon・100均など)
再生型シリカゲル(1kg)
バラ売りならネットで探したほうがよさそう。ホームセンター実店舗だとちょっと探しにくいので。。
トレイ(100均やホームセンター)
除湿剤再生時における耐熱性を考えるとステンレスとかアルミとかのものがいいかも。
ダイソーのキッチンコーナーにある調味料トレイとかがサイズ的に試しやすい。
ソーラーパネル+USBファン
Amazonに6Wの太陽光電池あり。
ファンの駆動には十分と思われるのでダッシュボードに設置して様子見。

USBファンに関しては、ダイソー等で500円ぐらいで売ってるものをとりあえず使ってみる。
不織布ロール or 換気フィルター
除湿剤をバラで買ってきて装置を作る場合、飛散防止/通気のために不織布などを上に被せる必要あり。
細かい目の洗濯ネットでも転用可。



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