私自身は相変わらずバイク乗りたい欲が燻っておりますが、年々バイクの利用者は減っているように思います。実際、バイクの販売台数はここ30年でだいぶ減っています。
上記ページのデータを見ると、原付の販売台数の減少率が最も顕著です。排気量が大きくなるにつれて減少率は減る傾向にあるものの、250cc超のクラスでもピーク時の4割程度まで落ちていますね。恐らくは自動車の普及や交通インフラの整備が進んだことが要因のひとつでしょう。
今やバイクは交通手段の1つとしてというより、趣味の乗り物としての側面が強くなってきている気がしますね。
とはいえ、ライフスタイルによっては交通手段として重宝する場合も多々ありますし、趣味と言っても楽しみ方には色々あります。
そこで今回は、このご時世にバイクに乗ることの魅力って何だろうというのを私なりに考えてみることにします。
移動手段としての魅力
私自身、学生時代に京都に住んでいたときはバイクは大事な移動手段でした。
経験上、自動車や公共交通機関と比較したときのメリットは下記の3点だと思っています。
維持費が安い
税金や保険費用もそうですが、燃費も自動車に比べて良い(大型はこの限りではない)のと、駐車料金や有料道路の通行料金も自動車と比較して安いので非常に経済的です。
移動のたびにお金払わなくて済みますしね。笑
時間を気にせず移動できる
時刻表を気にすることなく自分のタイミングで移動できます。また車体がコンパクトな性質上、渋滞に強いので自動車よりも早く目的地に着けることもあります。
行動範囲の自由度が高い
自動車では走行しにくい細い道や、バス停や駅が近くにないところでも行けるので行ける場所、ルートの選択肢が多いです。
学生時代、バイク購入に踏み切った一番の理由はこれでした。京都市左京区に住んでたんですが、山科や伏見に出かけようと思うとバスや電車を乗り継がなければならないので不便だし、自転車で行ってもいいんだけど買い物したりして荷物が増えると大変だしなということで、それならバイクに乗ろうと思いました。
こんな人におすすめ
以上を踏まえると、こんな人にとっては移動手段としておすすめかなと思います。
- 家から駅やバス停が遠い
- 通勤や通学などで日常的に4〜5km以上移動する
- 日用品などの買い物でも数km単位で移動する必要がある
- 自動車を買う資金がない、節約したい
- 自宅に駐車スペースがない、近隣の駐車場料金が高い
より具体的なケースでいうと、都市部だけどちょっと家賃の安い郊外の方に住んでいる方(学生時代の私みたいなパターン)なんかが当てはまるでしょうか。
趣味としての魅力
趣味と一口に言ってもいろいろな楽しみ方があるので、思いつく限り書いてみます。
ツーリングを楽しむ
やっぱり一番最初に思いつくのはこれですね。個人的には一番の醍醐味だと思ってます。外の空気を直に感じるので、クルマで行くのとはまた違う楽しさがあります。
仲間と数人で行くのもよし、一人で気ままに行くもよし。道の駅などで休憩しながら遠出するのも結構楽しいですし、近場の観光スポットまでちょこっと散歩がてら行くというのも楽しいものです。
あくまで個人的な意見ですが、なんとなくバイクは乗り降りのハードルが低いので、思いつきで寄り道したりしやすい気がします。そういう意味ではクルマより道中を楽しみながら移動できる乗り物なのではないでしょうか。
キャンプへ行く
一回やってみたいと思いつつ機会を逃してしまってるんですが、キャンプ道具積んで山道走ってみたいんですよね…テントをいちいち持っていかなくとも、コテージキャンプとかでもいいので。キャンプ場までの道のりは山なので曲がりくねっていたり多少道が狭かったりすることもありますが、バイクなら問題なく走行できるので、逆に楽しいと思います。
カスタムする
走る以外にも、自分専用にカスタマイズするという楽しみ方もできます。
スクーターならいっそカウルを張り替えてしまうとか、灯火類をバルブからLEDに変えるとか、そういった外装のカスタムもありますし、凝った方だと駆動系のパーツやエンジンコンピュータをいじってしまう人もいます。
元はみんなと同じ車種でも、カスタムによって個性を出すことができるので、人とは違うバイクに乗りたい、という方はカスタムにチャレンジしてみるのもいいでしょう。自分でやると知識も身につきますしね。
競技に参加する
競技というと、サーキットで行うバイクレースばっかり想像してしまいがちですが、より参加ハードルの低い競技としてジムカーナというものがあります。
動画のように、パイロンなどで指定されたコースをタイムアタックする競技です。バイクだけでなく自動車でも行われているスポーツです(過去に軽トラの紹介記事を書いたときに、軽トラでジムカーナ参戦している方の動画を掲載しました)。
普通に自分が普段乗っているバイクで参戦できるうえライセンスも不要なので、参加ハードルが低く腕試しにちょうどいいモータースポーツといえるでしょう。
その他の魅力
上記の観点以外で、バイクに乗るメリット的なものをいくつか挙げてみます。
免許取得が短期間かつ低価格で可能
バイクは路上教習がないので、早ければ1週間程度で車校を卒業できちゃいます。
また、限定免許も結構細かくあるので、原付2種しか乗らなくていいやと言う場合は小型限定で取ることもできますし、更に限定して小型AT限定免許というのもあります。
私が初めてバイクの免許をとったときはお金がなかったので、小型AT限定で免許をとって、その後限定解除しました。教習料金は学校によって変わると思いますが、私の通っていたところは異常に安く、小型AT限定だと4万円程度、限定解除含めても7万円程度で普通自動二輪免許がとれました。
認知能力とメンタルヘルスに効果的
MTのバイクに乗ることは、脳を活性化させ認知能力やメンタルヘルスによい影響を与えるという研究結果が報告されています。
運転に両手両足を使うこともあってスクーターに乗るよりも脳を使うんでしょうね。シフトタイミングとかクラッチの操作とか、細かく考えれば確かにMTのほうがATよりも運転中に考えるべきことは多いです。それが楽しいんですが。笑
バイクの不便な点
いいことばっかり書いていても偏った記事になってしまうので、バイクのデメリットについても触れておきます。
転倒のリスクがある
乗ったことがない人が一番最初に思い浮かべるのがこれではないでしょうか。
転んだら危ないから、というのはそりゃそうなんですが、基本的に日常点検をしっかりして安全運転していれば走行中に転倒することは殆どありません。むしろ、停車中に誤って転倒させてしまうリスクのほうが高い気がします。
転倒させてしまうとバイクを傷つけてしまったり、自分自身が巻き込まれて怪我してしまうこともあるので、安全運転はもちろん、駐車するときもしっかり固定できているかなど注意することが大切です。
天候の影響を受けやすい
基本的に凍結路や圧雪路は転倒のリスクが高いので、雪が降ったときや気温が低いときには運転できません。(スノータイヤも無いことはないのですが…)
また、雨の日は装備をしっかりしていないと夏でもめっちゃ寒いです。雨の日に運転する場合には、防水および防風できる装備をしっかり整えておく必要があります。
また、安全管理上バイクのウエアは長袖が基本なので夏は暑く、冬は風が冷たいので言わずもがな寒いです。この辺はオープンカーと似たような性質かもしれません。
荷物や人を乗せにくい
タンデムしても搭乗は2人までですし、タンクバッグやシートバッグを活用しても自動車と比較すると荷物の積載量は小さくなってしまいます。なので大きなものや多くのものを買う場合や、複数人の送り迎えをしなければならない場合には向きません。
それぞれの排気量クラスの魅力
バイクは排気量に応じて
- 原付一種
- 原付二種
- 軽二輪
- 普通二輪
- 大型二輪
に大別できますが、それぞれのクラスにはそれぞれ異なった魅力があります。文章にすると面倒なので長くなるので一覧表にしてみました。
一般には排気量が大きくなるほど色々コストがかかるので、趣味の側面が強くなってくると思います。大型二輪は別途免許を取る必要がありますし。ただ重量があったほうが高速走行での安定性は増すので、大型二輪は高速道路でも比較的落ち着いて走行できると思います。
逆に軽二輪や原付二種は車検もなく税金も安いのでコストが抑えられるのと車体が軽いので取り回しやすい反面、横風に煽られやすいため高速走行時は疲れます。
どのクラスがいいかは、どんな使い方を考えているかによって決めるといいでしょう。
高速道路や自動車専用道路の利用頻度が高い、走行距離が長いのであれば大きいクラスのほうがいいですし、街乗り程度の利用であれば原付二種、週末ちょっと遠出するくらいなら軽二輪、みたいな感じで。書いてて思いましたが、クルマ選びと共通する部分ありますね。
まとめ
個人の見解でバイクの魅力についてつらつら書いてきましたが、これが全てではないと思います。もっと色んな楽しみ方はあるでしょうし。
最近では電動バイクも流行りだしているので、また新しい楽しみ方や使いみちが増えていくかもしれませんね。
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